昨日、東京都現代美術館で開催中の「池田亮司展+/−[the infinite between 0 and 1」へ行って来ました。
凄く天気が良く隣地の木場公園は緑も綺麗で、沢山の人手で賑わっていました。 東京都現代美術館はいつも感じるんですが、隣地の木場公園との関係性が乏しいのが残念です。 「池田亮司展+/−[the infinite between 0 and 1」ですが、とても良かったです。 数字と言う意味を持った記号が無数に羅列されていくインスタレーション。数字の羅列と言う何かしらを意味するものの集合が、全体としては意味としてでは無く光、映像、空間として認識される。それはまるで、都会の夜景の光の一つ一つは意味を持つが、その意味を超えて混沌とした次元では美しい夜景となる、そんな感覚に似ています。数字の意味や組み合わせの意味等を思考すると不快な感覚になりますが、その数字が絶えず点滅して変化することでその意味はより希薄になっていき、数字としての意味から意識が飛ぶ時にふと浮遊感を感じる、そんなインスタレーションでした。 映像に合わせて独特のリズム音が繰り返されていて、それも決して快適な音ではないのですが、映像も音もそれぞれの単体としての意識を無くした時にふっと感じる浮遊感、それは決して不快ではなくずっとそこに留まっていられるような不思議な感覚です。 映像無しで、大きなスピーカーだけによるインスタレーションの展示もありましたが、こちらはそれこそ不快なノイズが流れているのですが、このノイズも一つのスピーカーから出ているのでは無く、5個のスピーカーから流されていて、立ち位置によってノイズの聞こえ方も違う。音が干渉しあう位置ではノイズが小さくなったり、また自らが動く事でノイズ自体が波打って聞こえたり、ノイズによって作り出される空間の中で鑑賞者がそれぞれの感じ方で右往左往動き回る様が興味深かったです。 ただ、パンフレット等にあるような床面等も含めた全体の空間を利用した映像のインスタレーションを期待していただのですが、今回の作品は壁面だけに限られていたのが残念でした。
by isi_h
| 2009-04-27 11:40
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